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2023.03.28

徒歩と自転車で日常生活が完結できるから子育てしやすい。魅力がふんだんに詰まったコンパクトシティ

徒歩と自転車で日常生活が完結できるから子育てしやすい。魅力がふんだんに詰まったコンパクトシティ

移住にあたって、もっとも生活に影響を与えるのが住まい。お子さんがいる場合は、保育園や小学校といった学校の問題、近所付き合いなども考慮する必要が出てきます。子育て中の先輩移住者3組に、どのようにして京都の住まいを決めたのか、住んでみて感じた魅力や不便な点などについて話を伺いました。

座談会参加者

池川 美花
佐賀県出身。中学時代に母親と京都旅行をした時に、ここに住みたい!と思い大学で京都へ。在学中に後の夫と出会い、卒業後、一旦は二人とも東京に就職。結婚し、不妊治療を経験するうちに産婦人科領域に魅せられ、医学部編入を決意。滋賀の大学に2021年に入学するのにあわせて夫婦で京都に戻る。2022年に待望の第一子を出産し、絶賛奮闘中の新米母さん兼大学生。

國定 若菜
大学進学を機に石川県から京都市に移住。自然が身近にあり、魅力的な人が多い京都に住みつつ子育てがしたいと思い、就職・結婚・出産後も京都に住み続ける。京都在住歴10数年。現在は3児を育てつつフリーランスとして働いている。京都のお気に入りスポットは、御所、鴨川。休日は自転車やバス、地下鉄で家族でおでかけを楽しんでいる。

坂井 晃人
1992年生まれ、東京育ち。高校の修学旅行で初めて訪れた京都に心惹かれ、京都の大学に進学。大学院を中退したのち、東京でまちづくり会社に就職。誰もが挑戦できる社会づくりをテーマに、全国で住民対話の場づくりや官民連携などに取り組む。妻の妊娠を機に、2021年にフルリモート勤務をしながら京都へ移住。翌年、京都のまちづくり系の会社に転職。

寺社仏閣、鴨川など、移住したくなる魅力はたくさん

ーー京都市に移住して叶えたかったこと、やってみたかったことは?

池川さん:清水寺や銀閣寺などメジャーな観光地にしか行ったことがなくて。移住したら、学生時代に住んでいたときに巡り損ねた世界遺産や観光地に行きたいと考えていました。また、夫も大学時代に京都の東山に住んでいたので、「昔行きつけていたレストランやラーメン屋さんへ一緒に巡りたいね」なんていう話もしていました。

國定さん:私も、池川さんと同じくいろいろな観光地に行ってみたいという想いはありました。ただ、実際に住んでみたら、友達や親が来たときに観光するくらいで、そんなに行かないものですね(笑)。

坂井さん:鴨川が好きなので、鴨川のそばに住むことを何としても実現したいと考えていました。今は通勤の途中に毎日鴨川を見られるので、それだけで幸せです。

また、子どもが歩けるようになったら、一緒に大文字山や愛宕山の3歳参り(3歳までに登ると一生火事に合わないとされる)をしたいと思っていますが、実現はもう少し先になりそうです。

ーー物件はどうやって探しましたか?

池川さん:京都に住んでいたことがあるものの、不動産屋の知人はいなかったので、東京から来る人と同じように、一般的な不動産検索サイトを駆使して探しました。

國定さん:京都に密着した不動産検索サイトを中心に、複数の不動産検索サイトを見ていましたね。昔住んでいた町家は、知人経由で非公開物件を紹介してもらいました。

坂井さん:私も京都に密着した不動産検索サイトを中心に探しました。エリア、家賃、子どもと住める部屋の広さ、アクセスなどの条件を重要視していましたね。オンライン内見は、東京など離れているところにいながらも、細かいところを見せてくれるので、割と参考になりました。

ーー最終的にはエリアで絞ったんですか。

池川さん:いえ、最終的には物件で決めましたね。最後まで、京都市役所の物件、京都駅の物件、高槻の物件で悩んでいました。高槻の物件は、内見の際にエレベーターがないことに気付いて。残りの2つのエリアにある物件を見て最終決定しましたね。

坂井さん:我が家も物件を基準に決めましたね。希望する家賃のなかで家族3人で住める広さの物件を探していて、エリアは叡山電鉄沿い、二条、西院、西大路御池と、割と広く見ていました。最終的には妻の実家からも近い叡山電鉄沿いの物件に決めました。

意外と夜は静か。生活圏と観光地が共存する街

ーー実際に住んでみて、わかったことはありますか?

池川さん:いくつかあるのですが、まず1つが徒歩圏内で生活を済ませられることですね。今の家から歩いて30秒のところに銭湯があったり、河原町にも徒歩で行けたりして。免許は持っていますが、運転が得意ではないので、徒歩で必要なものを買いに行けるのはものすごく助かってます。

もう1つが、意外と夜が静かなことですね。中心地だとガヤガヤして落ち着かないのかなと思っていましたが、中心地でも少し通りを入れば住宅街で、夜は本当に静かです。昔住んでいた東山区は清水寺や祇園、八坂神社など有名観光地が多くあるエリアだったので、常に賑わっていました。住んでみて、あらためて京都はエリアによって色が違うんだなと感じましたね。

坂井さん:東京と比べると人が少なくて歩きやすく過ごしやすいです。またリモートワークがメインなので、仕事部屋を確保できる2LDKの物件に住んでいますが、東京にいたときはワンルームで無理やり仕事も生活もしていたので、そのときと比べると快適になりましたね。

ーー地域とのつながりはありますか?

國定さん:保育園仲間やご近所さんへの挨拶回りなどで、自然と地域のつながりができています。

コロナ前には、地域の人たちから地元の区民運動会に誘われることもありましたね。特に今住んでいるところは地域におけるスポーツ活動に力を入れる地区で。年配の方や若い方にかかわらず、旗振りなどの予行練習をしている光景をよく目にしていました。区民運動会が終わった後は、道路を通行禁止にして、机と椅子を出して打ち上げするのが恒例で、楽しかったですね。

今の町内は、子どもがいないので地蔵盆はありませんが、町家に住んでいたころは、地蔵盆に混ぜてもらって、近所の子どもたちと仲良くなる機会がありましたよ。

池川さん:マンションだから町内会にも入っていないので、地域の方々と深くつながる機会はないです。しいてあげるなら銭湯や保育園ですね。銭湯は出産前から通っていて。妊娠中は常連のおばちゃん達が気にかけてくれました。

坂井さん:地域の行事には参加できていませんが、同じマンションに子育て世帯が多く住んでいるので、子どもを通して顔見知りになりました。あと近所で仲良くさせてもらっている行きつけのパン屋さんが、子どもの成長を一緒に喜んでくれています。また、妻が地元の助産院で働いているので、地域のパパママとの緩やかな出会いなどはあります。

徒歩や自転車で、生活が完結するコンパクトさが魅力

ーー京都に住んでいて、不便なことや改善点はありますか?

池川さん:京都には空港がなく、近いところでも関西国際空港または伊丹空港になるため、飛行機移動が大変ですね。また、京都駅から大阪(梅田)駅はJRの新快速で30分程度ですが、住んでいる場所によっては、大阪に行くのに意外と時間がかかるんです。今住んでいる家は京都市役所前駅が最寄りですが、京都駅まで東西線と烏丸線を乗り継いで出なければならず、大阪(梅田)駅に行くまでに1時間かかってしまうんです。

國定さん:駐輪場が少ないところですね。地面置きタイプの駐輪場もあり、スタンドのないロードバイクなどの自転車になると、さらに選択肢は少なくなる気がします。最近はだいぶ増えましたが、それでも足りないなと感じます。あとは、観光シーズンのバス移動ですね。人がいっぱいで、なかなか乗れなくて少し不便かなと思いますね。

坂井さん:たしかに、子連れだとバス移動は大変ですね……。公共交通は充実しており、京都駅から大抵どこへでも行けるのは魅力ですが、一方で京都は生活圏と観光地が重なっているため、春秋など観光シーズンのバスは混雑します。住む場所を考えるときに、移動手段の混雑度も確認しておくことをおすすめします。

また、意外とファミレスが少ないと感じています。子連れで気軽に外食できるお店がもっと増えたらうれしいですね。

ーー京都市に移住してみて、あらためて感じる良さや魅力を教えてください。

池川さん:やはり、徒歩圏内や自転車圏内に商業施設やショッピングセンター、スーパーなどが揃っていることでしょうか。今の家は通勤通学の便を1番に考えて選びましたが、京都御所や岡崎公園など、子どもと遊べる自然が豊かなところにもすぐ行けて良いですね。

國定さん:池川さんと同じように、利便性が高い点は魅力ですね。買い物するにも、基本的に徒歩や自転車圏内で生活が完結できてしまいます。また、電車を使えば大阪や滋賀、奈良に1時間以内で行くことができます。

もう1つが自然が豊かな点ですね。京都といえば、寺社仏閣など観光地の印象が強いですが、鴨川、動物園や京都御所など、自然が豊かな場所もたくさんあって楽しめるんですよ。

あと、も京都に住んでいて感じる魅力の1つですね。京都には何かしら活動をされている方が多くいらっしゃいます。それも若者だけでなくママさんから年配の方まで、自発的に取り組みをしたり、イベントを開催したり、活気があってすごく良いですね。

坂井さん:北・東・西を山に囲まれている盆地で、かつ道が碁盤の目のようにまっすぐなので、街のどこからでも山が見えるんですよ。自転車を走らせながら、少し目線を上げると見える山々の景色がすごく好きで。東京にいたときは公園も人が多く、せわしない感じでしたが、京都は自然も近く、ゆったりした時間が流れている雰囲気が気に入っています。