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2026.01.08

東京・京都の二拠点生活を経て、京都市へ完全移住。俳優・近藤芳正さんが語る京都市の魅力とは。

東京・京都の二拠点生活を経て、京都市へ完全移住。俳優・近藤芳正さんが語る京都市の魅力とは。

4年7か月の二拠点生活の末、京都に移住!

数々のドラマ、映画、舞台で引っ張りだこの俳優・近藤芳正さん。京都在住の映画監督・柳裕章さんが撮った『事実無根』でも主演を務めるなど、京都でのお仕事も充実。2020年11月、結婚を機に京都に生活の中心を移し、東京・京都の二拠点生活を経て、2025年7月に京都に完全に移住されました。

京都へ移り住んだ経緯、東京と京都の違い、お気に入りの京都スポット、京都での新たな働き方、拡がる人脈……などなど、生粋の京都生まれ・育ちの方にも、京都移住を考える方にとっても、へぇ!がたくさん詰まったお話しをうかがうことができました。

 

近藤 芳正(こんどう よしまさ)さん
1961年愛知県生まれ。1976年放送の『中学生日記』出演をきっかけに、1981年に 劇団青年座研究所に入所。映画『ラヂオの時間』、NHK大河ドラマ『真田丸』、舞台『笑の大学』など、三谷幸喜作品に数多く出演。その他の主な出演作品に、映画『事実無根』、NHK朝の連続テレビ小説『ブギウギ』、YouTubeドラマ『おやじキャンプ飯』シリーズ、時代劇『雲霧仁左衛門』シリーズなど。現在は”ラ コンチャン”として舞台のプロデュース作品も手掛け、時には作・演出にも関わる。また、俳優向けのワーク ショップも主宰するエンターテインメント界のオールラウンダー。2025年12月から、京都芸術大学の非常勤講師に就任。

 

京都に呼ばれて移住を決意

――近藤さん=京都の役者さんというイメージですが、そもそもなぜ京都へ?

近藤:京都へ来たきっかけはと訊かれたら、老いらくの恋というか(笑)、妻の故郷だったから。京都に移り住むまでは、2年ほど逗子に暮らしていて、その当時から東京にワンルームを借りて東京と逗子との二拠点生活をしていました。妻が逗子に移り住むことに対してしっくりきていないように感じていて、京都に住むことを提案したらとても喜んでくれたので、2020年の11月に逗子から京都に拠点を移しました。

「どうして京都へ?」という質問には、「ご縁に導かれて」と答えることが多いけど、実は妻と出会ったばかりの頃に撮った写真を見た俳優の中井貴一さんに、「絶対、彼女と結婚した方がいい。近ちゃんは京都に住むよ」なんて言われて。その後、彼女を交えて一緒に呑んだり。キューピットの中井さんが、ご縁をつないでくれました。

京都市役所本庁舎中庭にて。フォトグラファーのどんな注文にも瞬時に応えてくださる近藤さん。さすが名バイプレーヤー!

 

『大岡越前』や『雲霧仁左衛門』といった時代劇シリーズにレギュラー出演していたこともあって、京都には親しみを感じていましたね。YouTubeドラマ『おやじキャンプ飯』のシーズン1も京都が舞台でしたし。

ある時、撮影所で結髪(けっぱつ)さんから「京都って好きだから住める場所ではなく、呼ばれて住むところだ」と言われてね、「ああ、これは(京都に)呼ばれているな」と思いました。

 

付かず離れずの距離感が心地いい

――東京・京都の二拠点生活で、ふたつの都市の違いを感じることはありますか?

近藤:実は、今年の6月いっぱいで東京のワンルームを手放して、完全に京都人となりました。京都に拠点を構えてから、あまりにも関西での仕事が多くなり、東京にはひと月に2,3回くらいしか泊まる機会がなかったから、それならホテルの方がいいな、と思って。

東京は仕事をする場所で、京都は生活をする場所だと感じています。妻の実家があるので、京都に来て一気に親戚が40人くらい増えたんです(笑)。皆さん優しくて、「近ちゃん、近ちゃん」って親切にしてくれます。イケズな人もいませんし(笑)。まあ、僕がこういう仕事をしているからかもしれませんが、面白がってくれて。ありがたいです。

京都への愛語りが止まらない近藤さん

 

京都の人たちって、付かず離れずで、どこかのお店で会っても、「こないだの〇〇見ましたよ~」なんて気軽に声をかけてくださる。けど、それ以上は突っ込んでこないし、そっと見守ってくれているんですよね。長年、伝統の撮影所もあるし、ロケ地も多いので、慣れてるのかな? 京都は、役者にとって暮らしやすいまちだと思います。それはそれで気を遣ってくれてるのかもしれないけど、東京では見て見ぬフリをするというか空気みたいになるから(笑)。京都の人たちの距離感の上手さには感心するし、ほっとします。

 

芝居はプロだけのものじゃない

――移住されてお仕事の内容や働き方も変わりましたか?

近藤:変わりましたね。京都はもちろん、大阪や神戸のオファーは積極的に請けるようになりました。今年の頭に、三谷幸喜さんのお芝居のために3か月くらい東京にいたんですが、長らく京都を離れると早く帰りたくなります。京都駅に降り立つと空気が変わったように感じるし、そこから地下鉄に乗って、家まで帰ってくると、東京とは違う風を感じます。だから、出来るだけこっち(関西)で仕事がしたい(笑)。

令和7年11月21日公開 『月のこおり』〈https://tsukinokori-movie.com〉に、ギャラリーオーナーとして出演

 

最近は、役者としての活動だけでなく、コロナ禍でストップしていたワークショップにも力を入れています。立命館大学の茨木キャンパスを使って2日間で芝居をつくったり、神戸に本社を構えるフェリシモさんの新人教育の一環で生CMを作ったり。一般の人たちを対象に演劇のノウハウを伝える機会が増えて嬉しいですね。

芝居って、プロだけのものじゃない。演じるってことは他人との共同作業だから、ある程度妥協も必要だし、時には主張もしなきゃいけない。年齢や立場を超えてひとつのものをつくり上げる緊張感と、それが完成した時の解放感は格別です。演技って、相手の気持ちを分かろうとする作業。部下と上司が逆の立場で演じるだけで、観ている側からしたらコメディだし、本人たちは互いの立場を想像することになる。学びが多いと思います。

 

京都ならではの“変態性”を育てる

――移住するとなると、新しいコミュニティへの関わり方や人間関係の構築について心配する人も少なくないと思いますが、近藤さんは人脈づくりで何か意識されていることはありますか?

近藤:特にこれといって何かをしているわけではなく、ご縁のある人は不思議とつながるんだなと思うようになりました。なんなら、つながりすぎても驚かなくなったくらいです(笑)。逆に、つながらない人とはつながらないんだよね。3年前に大阪から移住してきた作家さんがいらっしゃるんだけど、よく行く店がいくつも同じなんです。お世話になっている治療院も同じだし。これはもう仲良くなるしかない(笑)

……京都の人たちはいい意味で変態性、「自分のやりたいこと」をそのまま出して生きているなって感じます。東京の人は、そこは抑えてすました顔をしている(苦笑)。だから、僕も京都の人たちを見習って正しい変態になりたい。(笑)

そういう変態性で言えば――。僕の好きな『コンフィズリー エスパス・キンゾー』のご店主・西原金蔵さんなんて、素晴らしい変態(笑)。有名なケーキ屋さんを畳んだ後、どうしてもつくりたいお菓子がある!って、月4日しかお店を開けないんだから。ここのシャーベットが大好きでね。テイクアウトの砂糖菓子「パート・ド・クルスティヤン」もおすすめです。

まるで和菓子の琥珀糖のような「パート・ド・クルスティヤン」

 

京都に鴨川があって良かった

――『コンフィズリー エスパス・キンゾー』のほかにも、よく立ち寄られるお店やお気に入りのスポットがあれば、教えてください。

近藤:ご近所にある『チドリアシ』のご店主には、本当によくしてもらっています。京都三条会商店街のウィークリーマンションを利用していた時に訪れていた居酒屋で、妻とも初めて会った日に一緒に行きました。それこそ、中井さんと呑んだりね。コロナ禍に時間を持て余していた時には、バイトに入らせてもらったことも。

『おやじ京都呑み』といった番組やプライベートでいろんなお店へ行かせていただくなかで、儲けを第一に考える東京に比べて、京都のお店や会社はどれくらい長くやってるかを大事にされているな、って常々感じています。これほどまでに周年を大切にしているのは京都ならではだと思います。
また、『京都画報』に出演されている常盤貴子さんが仰ってとても響いたのは、「京都は沼だ」という言葉。ハマったら抜け出せないんですよね、京都って。5年間の割にはいろんなお店を知っている方じゃないかなと思いますが、それでもまだ全然網羅できないくらい。あれやこれやと出てきて、これは大変だなぁって(苦笑)。

『チドリアシ』でのバイト終わりに。カウンター内での一枚

 

よく行くのは、鴨川・神泉苑・京都御苑。神泉苑、あの澄んだ空気感が好きなんです。家からも近いし、氏神様である八坂(神社)さんと地下でつながっているという噂もあって、八坂さんへ行く代わりに足を運んでいます。

映画やドラマのロケ地としても人気が高い鴨川

 

ちょっとした寂しさや焦りを感じたり、やっちゃったーって事があった時やあの言葉が良くなかったなぁって反省したり……そういうマイナスの感情を抱えると、鴨川へ行きますね。川べりで風に吹かれているだけで、大丈夫かって気になる。鴨川には、助けられています。

タブレットの待ち受けにしている「神泉苑」

 

これまでの経験を生かした新たな挑戦

――今後の活動についてお聞かせください。

近藤:役者をやりながら、ワークショップなどの活動を増やしていけたらいいですね。こういう取り組みは東京ではなかなか生まれない発想だと思います。教えるというジャンルでは、今年12月から京都芸術大学の非常勤講師になりました。20代の頃に習得したベラ・レーヌ・システム(五感をフル回転させ、想像力を豊かにする演技力向上メソッド)を基に、これまで実践で培ってきたノウハウをお伝えする講義になる予定です。学生さんたちに教えるのは初めての経験なので、いまからとても楽しみですね。

京都市役所本庁舎中庭にて。京都でのこれからを展望

 

作品紹介:

「おやじ京都呑み」

KBS京都:第4火曜日20:00~/BS11:第4日曜日 21:30~
京都大好きな角野卓造さんと、京都に移住した近藤芳正さん。個性派俳優のおやじたちが、旨い酒と肴を求めて京都を呑み歩く、新感覚!グルメエンターテインメント番組です。
https://www.kbs-kyoto.co.jp/tv/oyaji/

 

YouTubeドラマ「おやじキャンプ飯」

キャンプ場の隅っこでソロキャンプ生活を続ける寡黙な元中華料理人・坂本明夫(近藤芳正)を主人公に、魅力的なキャンプ飯と個性的キャンパーたちとの心温まる交流を描く物語。2020年に公開されたシーズン1の京都編から始まり、和歌山編・滋賀編を経て、2025年1月に大分編が配信され、チャンネル登録者数19.8万人を超える人気ドラマに。
https://www.youtube.com/@oyaji-camp-meshi